過去に IBM の AIX を使う機会があったのですが、デフォルトのシェル(shell)が ksh(korn Shell)になってて苦戦した記憶があります。
シェルは一般的には、bash, csh, zsh あたりが有名ですが ksh とは珍しいです。
(UNIXだと一般的なのかな?)
今回は、ksh の操作で困った「コマンド補完」と「コマンド履歴の参照」について紹介します。
kshが他のシェルと大きく違うところ
ksh は他のシェルと大きく違わないのですが、使っていて厄介なところがいくつかあります。
他の多くのシェルでは、タブキー(Tab)を押すことでディレクトリパスやファイル名の続きの文字を補完してくれますが、ksh ではタブキーを押すとそのままタブが挿入されます。
また、上下キーでコマンド履歴(history)を選択することもできません。
これはめっちゃ作業効率が落ちると思って調べてみたところ、emacs オプションを使うことで代用が可能です。
(vi でも似たようなことは可能になる)
設定方法は下記の通りです。
1 2 3 4 | # emacs を on $ set -o emacs # emacs を off $ set +o emacs |
emacsオプションを設定した後の操作
上記のように emacs を on にすることで、タブキー(Tab)の代わりにエスケープキーでコマンド補完ができるようになります。
例えば、/et まで入力して、[Esc][Esc]を入力すると /etc まで入力補完してくれます。
また、[Esc][=(イコール)]でディレクトリ候補やファイル候補の一覧を表示することもできます。
(vi オプションだとこれはできないらしい)
コマンドの履歴(.history)については、[Ctrl][p]や[Ctrl][n]で確認することができます。
ksh しか使えないような環境ではぜひ試してみて下さい。
でも、エスケープキー使うのも面倒だな・・・。